医療情報

熱中症にご用心

暑い日が続いていますね。

熱中症と思われる症状で受診する患者さんが増えてきました。今日は、日常生活で注意をしてほしい熱中症についてお伝えします。

暑い日は熱中症に要注意

熱中症とは

熱中症は、暑い環境、蒸し暑い環境で過ごすことで体の調子を崩す状況を言います。

熱中症の分類:参考文献1)より改編

症状
I度:応急処置で対応可能 めまい、たちくらみ、あくび、筋肉痛、こむら返りなど
Ⅱ度:医療機関受診 頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感
Ⅲ度:入院が必要 意識障害、けいれん

数字が大きくなるほど重症です。

日常でできる予防

気温が高い状況、蒸し暑い状況では注意が必要です。屋外での運動や、仕事をするときには休憩と水分をこまめにとりましょう。この場合飲んでほしいのは、水やスポーツドリンク、経口補水液のことです。カフェインやアルコールは利尿を促すのでこの場合の「水分」には該当しません。

運動していなくても、屋内でも熱中症になります。ご高齢の方は、エアコンをつけるのをためらう方もおられ、水分もあまりとらない方がいます。急に暑くなった時はまだ体が暑さになれていないので、より注意が必要です2)。

熱中症の危険因子として次のものが知られていますので、該当する人はこまめに休むなどより注意してください。

熱中症の危険因子:参考文献3)より改編

65歳より高齢、15歳未満
認知機能障害がある
心疾患もしくは肺疾患がある
空調設備の利用が制限されている
精神疾患がある
肥満である
身体障害/運動障害がある
健康状態がわるい
最も暑い日の昼間に屋外で活動している
都市部に居住、もしくは高層階に居住している

熱中症かな?と思ったら

まず、日陰や風通しのいいところに移動しましょう。

締め付ける服装である場合は、ボタンやベルトを緩めます。

首や、脇の下、足の付け根など太い血管があるところを冷やします。氷や、冷やしたペットボトルや水筒が良いでしょう。私はこの時期山歩きに出かけるときには、凍らせたお茶やお水を必ず持つようにしています。

患者さんの意識が悪い時、けいれんをしているとき→すぐに救急車を呼びましょう

それ以外→水分をとって状態が改善するか様子を見ます。

水分がとれないとき、水分をとっても症状が改善しないときは医療機関を受診を検討してください。意識がしっかりしているのであれば、救急車を呼んだり大きな病院を受診する必要はありません。近くのクリニック(内科や小児科:お子さんの場合)を受診してください。熱中症に対してよりしっかりとした評価を行うことと、他の病気の可能性について評価を行うためです。

まだまだ暑い日が続きます、熱中症にならずにこの夏を乗り切りたいですね。

ご参考になれば嬉しいです。それでは。

<参考文献>

1) 日本救急医学会:熱中症診療ガイドライン2015.https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/heatstroke2015.pdf

2)環境省:夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドライン2020. https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/gline/heatillness_guideline_full.pdf

3)Jonathan A Becker, Lynsey K Stewart. Heat-related illness. Am Fam Physician. 2011 Jun 1;83(11):1325-30.

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