医療情報

蜂さされにご用心!

7月中旬以降、「蜂に刺されました」と言って受診をする患者さんが増えてきました。夏に注意したい蜂・虫さされのお家でできる対処法についてお伝えします。

夏は虫刺されにご注意夏は虫刺されにご注意

梅雨が明けて夏になると、蜂の活動が活発になります。と同時に、人間も梅雨の間は近づかなかった場所(自転車置き場や、物置など)に近づく機会が増えます。そこで、蜂と人間の接触する機会が増えて、刺されてしまうことになるようです。

刺されないために

久しぶりに近づく場所へ行くときは、蜂がいないか注意しましょう。梅雨が明けて巣ができていることがあります。物置、自転車置き場、外にある蛇口(ホース)付近で刺された人が多い印象です。

また、外で洗濯物を干している場合、取り込むときに中に蜂が入り込んでいることがあります。シャツやTシャツなど袖があるものに紛れていることが多いように思います。取り込むときには注意しましょう。

梅雨時に近づかなかったところは要注意

 

刺されてしまったら(対処法)

水で洗う&冷却する

水道水で刺されたところを洗いましょう。蜂の毒は刺された直後に体内に入ってしまいます。それでも、残っている毒を洗い流す効果と、患部を冷やす効果があります。水で洗う時間は数分で十分です。

その後、刺されたところが赤く腫れてきます。炎症反応を抑えるために、刺されたところを冷却しましょう。氷をビニールに入れたり、保冷剤を使ってください。直接肌に触れると、低温やけどになることがあります。ガーゼやハンカチでくるんでから肌にあてるといいです。

ガーゼなどでくるんで患部冷却

 

全身症状がないか注意する

蜂毒に対して、アナフィラキシーという全身のアレルギー反応を起こす人がいます。注意をしてほしい症状は、1:息苦しい、2:ひゅーひゅーという喘息のような呼吸(喘鳴)、3:唇や瞼の腫れ、4:腹痛、5:鼻水、です。ひどくなると命にかかわることがあるので、これらの症状が出た時は救急車を呼んでください。

注意をする時間は、大体30分くらいです。時間がたってからアナフィラキシーを起こすことも報告はありますが、まれです1)。アナフィラキシーは、刺されたのが初めてでも起こすことがあります2)。30分は安静にして、体の変化に注意をしましょう。

全身症状がない時は病院に行った方が良いの?

全身症状がない場合、刺されたところ(局所)の症状に対する処置を行います。

〇針が明らかに残っている場合→ピンセットで除く

針が残っていると異物反応が起きることがあります3)。もし、針が表面に出ていて、抜くことができるならピンセットなどで除きます。針が表面に出ていないときに、無理に探して抜くことはしません。

〇刺されたところが赤く腫れている→炎症を抑える塗り薬を塗る

〇刺されたところが痛い、もしくはかゆい→痛み止め&かゆみ止めの飲み薬を飲む

この局所症状に対応する薬は、ドラッグストアでも購入することができます。ご自身で対応ができない場合は医療機関を受診してください。全身症状がない場合は、近くのクリニックで対応可能です。診療科は、皮膚科が最も適切でしょう。ただ、皮膚科以外でも(例:内科、外科など)対応しているところがあります。受診前に問い合わせてみてください。

〇山歩きをする私、ファーストエイドキットには虫刺されに備えて、ポイズンリムーバーを入れています。


 

以上、参考になればうれしいです。それでは

<参考文献>

1)John W Tole, Phil Lieberman. Biphasic anaphylaxis: review of incidence, clinical predictors, and observation recommendations. Immunol Allergy Clin North Am. 2007 May;27(2):309-26, viii. doi: 10.1016/j.iac.2007.03.011.

2)Mimi L K Tang, Nicholas Osborne, Katrina Allen. Epidemiology of anaphylaxis. Curr Opin Allergy Clin Immunol.2009 Aug;9(4):351-6. doi: 10.1097/ACI.0b013e32832db95a.

3)Vandana Jain, Debraj Shome, Sundaram Natarajan. Corneal bee sting misdiagnosed as viral keratitis. Cornea. 2007 Dec;26(10):1277-8. doi: 10.1097/ICO.0b013e31814b8bae.

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