今回は、無料で、だれでも利用できるNDBサンプリングデータセットを活用を学べる臨床疫学セミナーをご紹介します。
以前記事化したNDBデータについての説明も再掲します。

第9回臨床疫学セミナー:NDBサンプリングデータセット
これまでも何回かご紹介してきた臨床疫学推進機構が主催する「臨床疫学セミナー」
有料ではありますが、オンデマンド配信があり繰り返し視聴できることと、わかりやすい資料も配布されるので、何度か参加しています

で、NDBデータって何?
NDBデータとは、レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) のことです。
患者さんがどのような医療を受けていくら支払ったかが分かるレセプト情報と、特定健康診断の結果などが含まれたデータベースです。
もともとは研究目的で集められたデータではないのですが、研究結果を人々の健康増進や政策に生かすためにも、NDBデータを研究で利用することができるようになりました。
公的医療保険で診療を受けた全ての患者さんが対象となるので、診療の実態把握や診療行為のアウトカム評価など、様々な研究ができることが期待されています。

ただ、データ取得のハードルが高かったり、データを扱ったり分析をするのに知識や技術が必要であったりするため、実際にはまだそれほど活用はされていません。
**NDBを活用した査読付き論文リストの一覧(こちらをクリックするとリンク先に飛びます)
今回紹介するセミナーでは、NDBデータの中でもデータ取得のハードルが低い「NDBサンプリングデータセット」を使った研究について学ぶことができます。
第9回臨床疫学セミナー概要
- 日時:2023/3/31 (金) 17:00~18:10
- オンデマンド配信: 2023/4/7 (金) ~2023/5/7(日)
- 費用: 3000円 (学生: 500円)
- 開催方法: Zoom
- 演者:奥村泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
- 参加締め切り:3/30 (木)
詳細や申し込み方法は、こちらの公式サイトをご確認ください。
演者からのこのセミナーに対するメッセージ(一部抜粋)です
NDBのデータ提供形態の一つとして,サンプリングデータセットがあります。これは,入院レセプトの10%,外来患者の1%が無作為抽出された,単月のデータセットを意味します。NDBサンプリングデータセットを活用する場合,コホート研究は実施できないですが,複数月のデータを利用できることから反復横断研究を実施することは可能です。NDBサンプリングデータセットの最大の利点は,その柔軟性にあります。探索的研究が許されている立て付けから,柔軟に研究テーマを設定することも可能となります。そこで,本セミナーでは,誰もがNDBサンプリングデータセットを,簡単に利用できるよう整形するためのオープンソースで公開予定の解析データセット作成プログラムをご紹介するとともに,実際に,NDBサンプリングデータセットを使って,何ができて何ができないかを説明します。NDBを活用した臨床疫学研究を実施したい研究者にとって,NDBサンプリングデータセットは,最初の一歩として最良のツールになると考えています。
〇NDBを含めたリアルワールドデータの解析について書かれた本です。
以上、ご参考になればうれしいです。
それでは。
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