京都国立近代美術館で7月10日まで開催中の鏑木清方特別展に出かけてきました。
いろんな作品を見ることができましたし、コレクション展もセットで楽しむことができて充実の展覧会でした。
写真撮影OKだった作品とともに感想をご紹介します。
没後50年 鏑木清方展
鏑木清方は明治初期から昭和期にかけて活躍した日本画家です。
当時の人にしては珍しく90歳以上まで長い生きした方です。
もともと挿絵画家として出発され、ご自身が若かった明治時代の人々の生活を描き、人気になりました。
今回は没後50年ということと、一度行方がわからず2018年に再発見された作品を紹介する、ということで特別展が企画されました。
NHKでも特集が組まれている注目の展覧会です。
京都の前にも東京で開催されていて、いろんな媒体で紹介されていました。
というわけで
感想
今回の「目玉」は入口のパネルにもなっていたこの作品
《浜町河岸》《築地明石町》《新富町》です。
このパネルの作品のように、美人画の画家として知られている鏑木清方ですが、他にも素晴らし作品が展示されていました。
特別展の作品は撮影が不可だったのですが、明治時代の長屋の風景や、鎌倉あたりの山や海の風景、季節折々の人々の生活風景を切り取った作品が多かったです。
作風も、今のような初夏のさわやかな風景にぴったり。
歌舞伎や演劇の場面を描いたものもあって、老若男女問わず楽しめる展覧会だと思いました。
私が特にいいなぁと思った作品は以下のとおり。
- 幽霊:背景に描かれているお化けたちがバラエティーに富んでいて、楽しかった
- 道成寺 鷺娘:大きな屏風の作品で対比がよくわかって美しかった
- 京鹿子娘道成寺:道成寺の場面転換が伝わってきて、歌舞伎を思い出しました。絵の装丁も凝っていて、持ち主の方がこの作品を愛していることが伝わりました。
- 明治風俗十二ケ月:月替わりでその時々のイベントや景色が描かれています。こういう掛け軸を月替わりで飾ってみたい~と思いました。
- 新富町:思ったより大きな作品でした。着物の色合いに目がいっていましたが、実物を見ると、女性の表情も繊細に描かれていて美しかったです。
コレクション展もぜひ
特別展のチケットで、4階にあるコレクション展も拝観することができます。
コレクション展は、特別展と関連のある作品も展示されていて、撮影OKの作品も多いです。
今回は、特別展と同じ鏑木清方の作品が1つ展示されていて撮影OKでした。
他にも、今の時期とても考えさせられる戦争写真や、映画好きにはたまらない映画ポスターの展示もありました。
特別展とあわせて、2時間近く作品を楽しむことができました。
開催概要
- 会期:2022年5月27日(金)~7月10日(日)
- 休館日:月曜日
- 開館時間:午前9時30分~午後6時
- 会場:京都国立近代美術館 市営バスでは岡崎公園バス停、地下鉄なら東山駅が最寄りです
- チケット:大人一人1800円(京都市内の金券ショップにはチケット売っていると思います)
この特別展の公式サイトはこちら。
京都展を開催している、京都国立近代美術館のサイトはこちらです。
充実した内容なので、絵に関心のある人はぜひ行ってみてください。
以上、ご参考になればうれしいです。
それでは。
〇別冊太陽でも特集されています。