先日、医療経済について学ぶための書籍をご紹介しました。
今回は、医療経済研究の一つの分野である「費用対効果分析」について学ぶことができる書籍を3冊ご紹介します。
Michael F. Drummond ほか『保健医療の経済評価[第4版]』:必読書
2017年に訳本が出版されたもの。
費用対効果分析に限らず医療経済研究をしようと思う人にには、まず読んでもらいたい本です。
研究手法だけでなく、医療経済研究をする上での考えかたや大事にすることなども学ぶことができます。
分量は多いが通読すると達成感ありますよ^_^
ただ、日本語の方はちょっと訳語がわかりにくいところがあります。
英語に抵抗がない人は、英語で読む方が理解しやすいと思います。Kindle版もありますよ。
鎌江伊三夫『医療技術評価ワークブック』:楽しく勉強できる!
2016年に出版された本。
少し前の本ではありますが、医療技術評価(≒費用対効果分析)をする上で必要な基礎知識を学ぶことができます。
医療技術評価について詳しい鎌江先生がまとめられたワークブックというだけあって、問題形式でテーマごとに理解を深めることができるのがおすすめ。
薄い本と言って侮るなかれ、これを1冊読めば医療経済研究や論文で記載されていることについて正しく理解することができますよ。
これを使って勉強会をしたことがありますが、問題の難易度も程よく、解説もしっかりしているので楽しく勉強をすることができました。
康永秀生『そろそろ医療の費用対効果を考えてみませんか』:入門編として
2021年8月に出版された書籍。
本の帯には「これ1冊でわかる」というような文言がかかれています。
正直、それは言いすぎかなーと思いますが、うすーい本なので手に取りやすくていいですね。
内容は康永先生の書籍らしく、実際の論文を紹介しながら分析方法や必要な知識を紹介しています。
この本を導入として、費用対効果分析にどういう論文があるのか、その研究手法はどういうものがあるのか学んで、より詳しい本での勉強につながっていけばいいかな、と思います。
以上、ご参考になればうれしいです。それでは。