世の中に出版されている学術論文は、専門家の「査読」を経たうえで世に出ています。
その「査読」を頼まれたらどうすればいいか・・・
研究のやり方、論文の書き方、については教わる機会がありますが、査読の方法については機会が少ないのが現状です。
とはいっても、査読は他の人の研究を評価するだけではなく、世の中に正しい情報を発信する責任の一翼を担う重大な作業・・・
今回はそんな論文の査読について学ぶことができるツールについてご紹介します。
日本疫学会プレセミナー2022②査読のいろは
2022年1月26日から28日まで開催される第32回日本疫学会学術集会。
毎年プレセミナーでは研究に役立つ内容について有料で学ぶことができます。
今回予定されている2つのプレセミナーのうち1つが「査読」をテーマにしたものなのでご紹介します。
プレセミナー「査読のいろは」
- 開催日時:2022年1月26日(水)16:00 – 18:00
- 費用:一般4000円 学生1000円(学術集会参加費を支払わなくても参加できます)
- 開催方法:Webinar 終了後オンデマンド配信されるので、もう一つのセミナーと一緒に申し込むのも可能です。
- 講師:今村 文昭(ケンブリッジ大学医学部MRC疫学ユニット) 一流雑誌のベストレビュワーにも選ばれたご経験あり。
- テーマ:どのようなプロセスで、どのようなポイントを押さえてコメントをすべきかを学ぶ
詳細や申し込み方法は、日本疫学会プレセミナーのサイトをご確認ください。
本で学ぶ
1回のセミナーにお金を払うのもな・・・という人にとって役立つのは書籍だと思います。
近年、何冊か「査読本」が出版されています。
- 医学論文査読のお作法 (臨床研究の道標 副読本シリーズ)
臨床研究のデザインを学ぶ人にとっては必須の本「臨床研究の道標」
この書籍はその副読本となっています。
何事も「お作法」を知ることは大事だと思うので、入門書として良いかな、と思います。Kindle版もあるようですよ。
Webサイト:英語論文の査読表現集
セミナー、書籍よりもお手軽に情報を得られるのがインターネットサイトです。
論文の査読についてもいくつかのWebサイトがありますが、私が参考にさせてもらっているのが「英語論文の査読表現集」です。
研究者の方が自分の査読技術を向上させるために作成されたサイトです。
実際に査読をされているだけあって、査読のポイントに沿って査読コメントの実例がまとめられています。
初心者にが把握できていない「ニュアンス」についても記載されているので、このサイトを見るだけでも査読について学ぶことができます。
以上、ご参考になればうれしいです。それでは。