日々のこと

コントって狂言やったんや「ござる乃 座 in KYOTO」

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歌舞伎や文楽を見たことはあるのですが、お能と狂言を見たことはありません。

歌舞伎にはお能や狂言から生まれた演目もありますが、実際に能・狂言の舞台ではどう演じられているのかな、と思っていました。

で、今回、京都観世会館で開催された「狂言 ござる乃 座 in KYOTO」に行ってきました。

初めての狂言の舞台、とても楽しかったのでご紹介します。

一番の発見は「あ、コントってもとは狂言なんや」ということ。

この舞台に行くことになった経緯からご紹介していきます。

二年越しの舞台

今回の「狂言 ござる乃 座 in KYOTO」は「万作の会」が主催しています。

万作の会

万作の会は、野村萬斎さんのお父さんである野村万作さんを中心として狂言講演を行うグループです。

野村万作さんが、ご高齢(なんと1931年生まれの91歳、今調べてびっくり!)でもあり、この目でその芸を見てみたいと思っていました。

二年越し

野村万作さん、萬斎さん、そして裕基さんの舞台のチケットをとるのはこれが3回目

1回目は2021年→感染症の流行拡大で舞台キャンセル

2回目は2022年4月→直前に入った予定が終わらずチケットが紙くずに・・・

で、今回2022年11月の舞台ということになりました。

狂言 ござる乃 座 in KYOTO 17th

京都観世会館の座席はこんな感じ

指定席以外に、自由席もあるみたい。

席の区割りで「ワキ正面(舞台向かって左側)」とか独特の呼び方がされていました。

今回は2階席はけっこう空いていて、1階席でもちらほら空いていました。

演目

14時開演、途中15分の休憩を2回はさんで16時過ぎに終演でした。

小舞「鵜飼 鵜之段」「海人 玉之段」「芦刈 笠之段」

小舞は私にはむつかしかったです。

でも、地謡の音色が心地良くて、それを聞きながら演者さんの動きを見ているだけでも楽しかったです。

昆布売

大名が、昆布売に刀を持ってもらったら、立場が逆転して・・・というストーリー

内容的には「これ、コントやん」と思いました。

昆布売りの万作さんの、間が、なんとも面白くてこれが円熟の芸なんやろうな、と思いました。

泣尼(なきあま)

説法が苦手な僧侶がサクラとして「どんな話でも泣く尼」を雇ったら、その尼が説法中にうとうと・・・というストーリー

尼を演じておられ石田幸雄さんと、僧侶の野村萬斎さんとの掛け合いが面白かったです。

感想「なにこれ面白い」

狂言は初めてでしたが、とても面白かったです。

会場も笑い声につつまれていました。

歌舞伎の狂言の演目と比べて、演技や間が自然で、テンポも良くて「純粋に面白い」と思いました。

え、万作さんって91歳!?印象にのこった役者さんたち

初めて見る役者さんたちなので、すごいなぁと思うことはいっぱいあったのですが・・・

一番は

「え、野村万作さんって91歳やったんや」です。

野村万作さん

声がかすれた感じとか、立ち上がるの大変なんかな?と思うポイントはあって、短い演目を選んでおられる感じはしました。

が、

小舞の退出で、地謡の方と一斉に方向転換されるときのスピード

昆布売での間やテンポ(なんていうか、演じてない「こういうおじいちゃんいるわ」と思わせる感じ)

とか、80歳代前半なんかな、と思っていたので「91歳」と知ってびっくりしました。

91歳であれだけ大きな声を出して、動いて、セリフを覚えて・・・

すごすぎる。

萬斎さんがパンフレットに「時分の芸をお楽しみください」と書いておられました。

万作さんがお若い時の芸を見ることは叶いませんでしたが、今の万作さんの芸を見ることができてよかったな、と思いました。

野村萬斎さん

小さい時からテレビで見ていて、いつか名前で見てみたいと思っていました。

念願かなって嬉しかったです、また見に行ってみたいです。

野村裕基さん

テレビのドキュメンタリーで見ていましたが、第一印象は「顔がちっちゃい!」

万作さんと一緒の「昆布売」で、大名を演じておられました。

昆布売りそのものに見える万作さんとの対比で、改めて「時分の芸」ということを感じました。

これからの野村裕基さんの芸を楽しみにしたいです。

初めての伝統芸能は狂言がおススメ

今回の講演では

  • 最初に野村萬斎さんが簡単に解説をしてくれる
  • パンフレットにあらすじや言葉の解説がある

ということで、初心者にも親切な講演だと思いました。

狂言自体が現代のお笑いにも似ていて、伝統芸能初心者の方にも良いんじゃないかな、と思いました。

チケットぴあで買えるものもあるし、東京では頻繁に狂言の舞台があるようです。

意外と近くで開催されているかもしれませんよ。

以上、ご参考になればうれしいです。

それでは。

〇この辺りから基礎知識を身に着けてみようかな


 

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