先日、データベース作成に関する「統一ルール」についてご紹介しました。
それと関連して、今回はNDBデータを活用した臨床研究に役立つサイトをご紹介します。
NDBデータって何?
NDBデータとは、レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) のことです。
患者さんがどのような医療を受けていくら支払ったかが分かるレセプト情報と、特定健康診断の結果などが含まれたデータベースです。
もともとは研究目的で集められたデータではないのですが、研究結果を人々の健康増進や政策に生かすためにも、NDBデータを研究で利用することができるようになりました。
公的医療保険で診療を受けた全ての患者さんが対象となるので、診療の実態把握や診療行為のアウトカム評価など、様々な研究ができることが期待されています。
ただ、データ取得のハードルが高かったり、データを扱ったり分析をするのに知識や技術が必要であったりするため、実際にはまだそれほど活用はされていません。
**NDBを活用した査読付き論文リストの一覧(こちらをクリックするとリンク先に飛びます)
今回のようなセミナーは、NDBデータを使った研究が進むといいな、という目的で実施されるわけです。
NDBサンプリングデータ活用に役立つサイト
NDBサンプリングデータを使うには、申請や設備を整える手間がかかります。
「申請する前に、どれくらい患者さんがいて、(研究がうまくできそうか)わかると研究する人が増えるんじゃない?」ということで
大体のあたりをつけられるように、臨床疫学推進機構がデータを集計して公開をしてくれました。
薬の処方や、処置、患者数がどれくらいか、がエクセルファイルでまとめられています。
自分が関心のある領域のデータ数がどれくらいかを把握することができます。
このデータだけで研究ができるわけではありませんが、参考になる情報だと思いご紹介します。
〇NDBを含めたリアルワールドデータの解析について書かれた本です。