今年は日本の伝統文化に意識的に触れようと思っています。
1月には観世会館で初めてのお能をみてきました。
2月は、京都芸術劇場春秋座で開催された「能と狂言」に出かけました。
1月のお能は私には難しかったのですが、今回は開演前にトークショーがあったので演目について知識を得た上で観ることができたので楽しく観ることができました。
というわけで詳しくご紹介します。
京都芸術劇場春秋座
京都芸術劇場春秋座は、京都市の北にある京都芸術大学内にある劇場です。
3代目市川猿翁さんが芸術監督を務めていたこともあり、歌舞伎など日本の伝統芸能にも対応していて、演劇も含めて色々な公演が行われています。
劇場に行く前に、学生さんたちが作った芸術作品が展示されているのも楽しいです。
私が訪れた日は、卒業生の作品が展示されていたり、ワークショップのようなものも開催されていて賑やかでした。
春秋座ー能と狂言
このシリーズは、2009年から開催されていて今年で14年目になります(知らんかった!)
市バスに乗って到着した時には開演10分前くらい。
多くの人で賑わっていました。
当日券もあったようですが、席はほぼほぼ埋まっていました。
講演の内容について一つずつご紹介します。
プレトーク
片山九郎右衛門(観世流シテ方)さんと、天野文雄(舞台芸術研究センター特別教授)さんによる対談から始まりました。
このあと上演される演目について、見どころなどの紹介がありました。
全く事前準備をしないできたので、このプレトークはありがたかったです。
印象的だったところ
- 「隅田川」の子方は出番まではずっと正座
- 正座のトレーニングはまずは3分から開始して少しずつ伸ばす
- 片山九郎右衛門さんの姿勢の良さと、お辞儀の美しさ!
- 天野文雄さんが「それなら途中で子方に踊らせたらいいですね」と言ったさいに、片山九郎右衛門さんがマイクにはいらないところで「それはそれで大変」と言っておられたのが印象的でした
- こういうプレトークがある公演は初心者にはありがたいです。
狂言 花盗人
野村萬斎さんは大河ドラマ「どうする家康」で今川義元として出演されていましたね。
今回は野村万作さんが、花を盗みに来た人、萬斎さんがそれを捕らえる人という役回りでした。
話もわかりやすいし、笑える狂言はやっぱりおもしろい。
印象的だったのは
最後に花をもらえることになった時の、万作さんの笑顔でした。
また狂言をみたいなぁと思って関西地方の公演を思わず検索してしまいました。
能 隅田川
休憩を挟んでのお能は「隅田川」でした
プレトークで「救いがない」と話をされていたので、覚悟を決めて見始めました。
シテ (主役)
主役は「攫われた息子を探す女性」です。
ちょっとした仕草や声のトーンで、気持ちの動きが伝わってきました。
面の目のところはほとんど見えないようですが、まるで本当に見つめられているかのような迫力がありました。
地謡
今回は1番前の席だったので、演者さんの動きや息遣いも感じることができました。
地謡の方はあれだけの人が揃うのは大変だと思います。
プレトークで、地謡の長を務める片山九郎右衛門さんが「ゆっくりでもだめ、トントンと早く進んでもダメなので難しい」とおっしゃっていたので、より集中して聞きました。
特に合図もされていないのに揃ってすごいなぁ。
ありがたかった冊子
あと、この公演では、事前に説明の資料が配布されていて、それが理解の助けになりました。
こんな感じの冊子で、演目のあらすじ、主な出演者の紹介も掲載されていました。
お能に関しては、話されている言葉とその現代語訳が対応するように記載されていて、とてもわかりやすかったです。
この冊子は保管しておこうと思います。
そして、来年も予定を合わせてこの「能と狂言」に出かけたいと思います。
以上、ご参考になればうれしいです。
それでは。
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