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【京都・南座】満員御礼!花形歌舞伎特別公演『曽根崎心中物語』観劇記|中村壱太郎×尾上右近、特別対談も楽しめる舞台

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京都南座で開催されている花形歌舞伎特別公演に行ってきました。

毎年続いているこの公演は、比較的若い世代の役者さんが中心になって上演される企画で、いわゆる大顔見世などに比べるとチケット代も抑えめです。

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/952/

その分、少し気軽な気持ちで観に行けるのも嬉しくて、毎年楽しみにしています。

2026年の花形歌舞伎特別公演は、3月3日から25日まで南座で上演され、7日には夜の部の追加公演も行われました。

花形歌舞伎 特別公演

今年の演目は『曽根崎心中物語』です

近松門左衛門の『曽根崎心中』をもとにした作品で、映画『国宝』の影響もあって、今回初めて歌舞伎を観に来たという方も多かったようです。

曽根崎心中物語

私もこれまで『曽根崎心中』を歌舞伎で観たことはありましたが、今回の『曽根崎心中物語』もとても楽しみにしていました。

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今回の大きな見どころは、やはり中村壱太郎さんと尾上右近さんが、お初と徳兵衛を回替わりで入れ替えて演じることだと思います。

『曽根崎心中』は、お初と徳兵衛という二人の恋人が中心の物語です。

天満屋の遊女・お初と、醤油問屋平野屋の手代・徳兵衛は恋仲にありますが、徳兵衛は周囲から縁談を迫られ、その断り金を用意しなければならなくなります。ところが、その金を信じて貸していた相手に裏切られ、金だけでなく信用まで失ってしまう。

追い詰められた二人が、最後に心中という道を選ぶ――そういう悲恋の物語です。

公式の紹介でも、お初は天満屋の遊女、徳兵衛は平野屋の手代とされていて、今回の公演では「桜プログラム」と「松プログラム」で役を入れ替える趣向が取られていました。

今回私が観たのは、お初を中村壱太郎さん、徳兵衛を尾上右近さんが演じる回でした。中村壱太郎さんは大阪・成駒屋の若手花形として活躍されていて、上方歌舞伎の流れの中でこの作品を観られること自体、やはり特別だと思います。

一方の尾上右近さんは東京の役者さんですが、近年本当にさまざまな役に挑戦されていて、人気も実力もある方です。この二人の組み合わせがどうなるのか、とても気になっていました。


感想

実際に観てみると、やはりとても良かったです。お初と徳兵衛だけでなく、周囲を固める役者さんたちもみな素晴らしく、90分という比較的コンパクトな上演時間の中に、物語の見どころや感情の流れがぎゅっと凝縮されていました。

最初は『曽根崎心中』という長く親しまれてきた物語をここまで短くして大丈夫なのかなと思っていたのですが、観終わってみると、この長さだからこその見やすさもあったように感じました。

もともとの話を知っているからそう思えた部分もあるかもしれませんが、初めて歌舞伎を観る方にとっても入りやすい形になっていたのではないかと思います。

実際、松竹の開幕記事でも、初日の客席は二人の悲恋に大きく引き込まれ、クライマックスでは惜しみない拍手が送られたと紹介されていました。

とくに印象に残ったのは、最後の心中の場面です。幻想的な演出で、明け六つの鐘の中、二人が永遠の契りへ向かっていく空気がよく伝わってきました。

花形歌舞伎特別対談

今回は本編のあとに「花形歌舞伎特別対談」もありました。

これもまた、この公演の楽しみのひとつです。回ごとにゲストや内容が変わるようで、私が観た回では、主役の中村壱太郎さんと尾上右近さんに加えて、ゲストの方を迎えてのトークでした。

毎回違う内容になるなら、何度も通う方にも楽しい企画だと思います。しかも、対談の最後には写真撮影OKの時間も用意されていて、南座の花形歌舞伎ならではのサービスだなと思いました。

楽しかった!花形歌舞伎

今回のトークショーでも話題に出ていましたが、やはり今回は映画『国宝』をきっかけに初めて歌舞伎を観に来た方も多かったようです。


実際、私も「国宝をきっかけに曽根崎心中を観てみたい」という家族と一緒に出かけました。観終わったあとの感想で印象的だったのは、「江戸時代の人も、こういう物語を楽しみに観ていたんだろうな」という言葉でした。

たしかに、今もこうして江戸時代の物語が同じように上演され、観る人の心を動かしているというのは不思議なことです。

当時のように、舞台をきっかけに実際に心中してしまう人はいないかもしれませんが、お初と徳兵衛の恋に人の心が動かされる、ということ自体は今も変わらないのかもしれません。

そんなわけで、今回の花形歌舞伎特別公演もとても楽しめました。去年まで少し空席が目立つ回を知っている立場からすると、今回はかなり席が埋まっていて、見切れ席しか残っていないような状況だったのが本当に嬉しかったです。

ロビーには絵馬がかかってました

こういう公演を通して歌舞伎に興味を持つ人が増えるのは、とても良いことだと思います。来年以降もまた、この花形歌舞伎が京都で続いていってくれたらいいなと願っています。

 

以上、ご参考になればうれしいです。

それでは。

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