先日、学会に参加し小児救急についての講演を聞く機会がありました。
へぇーこういうサービスや勉強会があるんや、と思った情報をご紹介します。
こどもを持つご家族や、こどもの診療に関わる医療従事者にオススメです。
2022年7月に一度公開しているのですが、私がこの中の「医療機関向けの虐待対応プログラム」を受講したので、その感想も含めて再度掲載します。
こどもの救急
まずご紹介するのは日本小児科学会が運営している「こどもの救急」です。
夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか、判断の目安を知ることが出来ます。
対象としているのは生後1カ月~6歳までのこどもです。
これくらいの年齢は熱をだしたり、怪我をしたりするから「病院に行った方がいいのかな?」と迷うことがあると思います。
そういうときにこの「こどもの救急」の該当する症状や怪我を見ると…
まず応急処置の方法が書かれていて
ついで、当てはまる症状にチェックをいれると、次のアクションが表示されます。
病院に行く場合は必要な持ち物も書かれていますし、ひとまず様子見でいい場合もどういう症状が出たら受診した方が良いのかも書かれていて参考になります。
〇こどもの事故予防について書かれた書籍です
小児救急電話相談#8000
次にご紹介するのは厚生労働省が行っている、小児救急電話相談#8000です。
休日や夜間にこどもの急病や怪我に対してどうしたらいいか迷ったときに、全国どこからでも「#8000」に電話をすれば住んでいる都道府県の対応窓口に繋がります。
対応をするのは、小児科の医師や看護師などの医療専門職です。
Webサイトを見ても症状が見つからない、とか探す余裕がないという場合は、#8000に電話をして見ると良いと思います。
24時間対応しているわけではなくて、平日夜間や休日など病院が休みの時間帯に対応しています。
都道府県によって、対応時間が異なっているので一度公式サイトをご覧下さい。
こういうサービスがあることを知っていると、いざ困ったときにふと思い出して役立つこともあるといいな、と思ってご紹介しました。
〇こちらは医療従事者向けのこどもの外科手技マニュアルです
医療機関向けの虐待対応プログラム
虐待は社会的にも問題となっています。
医療従事者には、虐待の早期発見と通告の義務がありますが、その対応方法について学ぶ機会は多くはありません。
最近では初期臨床研修で虐待について学ぶことが必須になっていますが、それ以外の医療従事者も身に付けておいた方が良い知識です。
今回ご紹介する、医療機関向けの虐待対応プログラムは、各々の立場で求められる虐待対応の基本について学ぶことが出来ます。
Step1
対象はすべての医療従事者です。講義形式で、虐待の早期発見と通告の意義を理解し、医療機関で適切な行動がとれるようになることが目標です。
私はオンラインでこのコースを受講しました。所要時間は1時間程度。
それなりに虐待対応について関心を持っていたつもりでしたが、新しく学んだことがありました。
実際の写真を見ることもできるので、「気づく」ポイントも増えてよかったです。
あともう2つ学んだこと。
- カルテには「虐待」ではなく「非偶発的外傷」と書く
- 同じく「ネグレクト」ではなく「支援の必要な状態」などと、書く
例えば、「非偶発的外傷の可能性は完全には否定できない」などと書く。
それは付き添いのご家族にカルテが見えてしまったときに、虐待を疑っているのかと思われ関係性を築くのが困難になるため。
Step2
対象は虐待対応をするスタッフや小児科医です。講義形式で、披虐待児の安全を担保し地域へ繋げ、医学診断の情報を的確に提供出来るようになることが目標です。
Step3
虐待対応をする医師や虐待専門医が対象です。1日半かけて、虐待対応の医療的リーダーシップを発揮出来るようになることが目標です
私はまだ受講したことがないのですが、機会があればぜひ受講したいと思いました。
詳しく知りたいかたは公式サイトをご覧下さい。
〇日本子ども虐待防止学会というものもあるようです
以上、ご参考になれば嬉しいです。それでは
それでは。
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