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まぶたや唇が腫れる、それって血管性浮腫かも?まとめ情報

血管性浮腫について調べる機会があったので、まとめました。

日本語で書かれた血管性浮腫についての総説と、専門機関のホームページの内容を参考にしました。

適宜参考文献情報もまじえながら、解説します。

血管性浮腫ってなに?

血管性浮腫とは、まぶたや唇、ほほや前額(ひたい)など顔面に後発する現局性の浮腫です。

皮膚以外にも、口腔内、舌、喉頭、消化管の粘膜に浮腫が起きることもあります。

通常は数日で改善しますが、喉頭浮腫が起きると気道閉塞から命の危険があるので、注意が必要です。

蕁麻疹のようなかゆみや赤み(発赤)がないのが特徴です。

その一方で、蕁麻疹と同時に起こることもあるので、血管性浮腫と気づかず対応している可能性もあります。

血管性浮腫の種類

日本皮膚科学会による「蕁麻疹診療ガイドライン2018」によると、血管性浮腫は以下の4つに分類されています。

  1. 特発性の血管性浮腫
  2. 刺激誘発型の血管性浮腫
  3. ブラジキニン起因性の血管性浮腫
  4. 遺伝性血管性浮腫

それぞれ、原因が異なっていて・・・

1)特発性血管性浮腫と2)刺激誘発型血管性浮腫

はマスト細胞(ヒスタミン)に起因しています。

原因としては、アレルギー、NSAIDs不耐症(過敏症)、物理的刺激、発汗刺激があります。

蕁麻疹と合併することもあります、

3)ブラジキニン起因性の血管性浮腫 

は高血圧に対する治療にも用いられる、ACE-Ⅰ内服による、ブラジキニンの代謝障害、骨増殖性疾患、自己抗体などによって起こります。

蕁麻疹との合併はありません。

4)遺伝性血管性浮腫

 は、C1-INH遺伝子の変異・欠損によって起こります。

 蕁麻疹との合併はありません。


血管性浮腫かも、と思ったら(患者さん向け)

2006年に厚生労働省が作成した資料がわかりやすいので、一度ご覧ください。

まとめると

まず、息苦しくないか確認

  息苦しい場合は救急車を使ってでもすぐ病院へ

息苦しくない場合

  飲んでいる薬があればかかりつけ医に連絡

  腫れている部分の写真を撮る(すぐに良くなることがあるので)

  症状が改善しない場合は、病院(皮膚科か内科)を受診 

病院に行くときには、飲んでいる薬(お薬手帳)、症状が出る前にしていたこと、食べたもの、かゆみがあったか、などの情報があるとどのタイプの血管性浮腫か判断材料になるのでありがたいです。 

血管性浮腫の可能性がある患者さんへの初期対応(医療従事者向け)

まず、気道閉塞がないか確認

診察でストライダーがあり気道閉塞を疑う、呼吸状態が悪い場合は気道確保を行います。

問診・診察で病型診断をする

診察でのチェックポイント

  浮腫のある場所、分布を確認

  蕁麻疹・かゆみを伴っているか確認

問診でのチェックポイント

  内服薬、食べたものを確認

  家族歴がないか確認(家族歴がある場合はHAEの可能性あり)

  外傷、歯科医療、手術侵襲、感染、月経、疲労などが引き金となることもあるので確認する(今後の予防に有用)

皮膚の様子を写真に撮影し、電子カルテに貼り付けると、後から専門家に相談するときにも役立ちます(もちろん患者さんの了解をとって)

薬物治療

病型によって治療法も変わっていきます

1)特発性の血管性浮腫2)刺激誘発型の血管性浮腫

  ヒスタミン、またはマスト細胞由来のこれらのタイプには抗ヒスタミン薬が有効です。

  トラネキサム酸も効果があると報告されています。

  アナフィラキシー反応など全身の反応が起きた場合はアドレナリン、ステロイドの効果も期待できます。

3)ブラジキニン起因性の血管性浮腫4)遺伝性血管性浮腫

  これらのタイプでは、抗ヒスタミン薬、ステロイド、アドレナリンの効果は期待できません。薬剤性が疑われる場合は、原因薬の中止が必須です。

 抗ヒスタミン薬・ステロイドが無効な場合は、これらのタイプを疑い皮膚科などの専門医に紹介し詳細な原因検索を行う必要があります。

 急性発作時は気道確保やC1-INH製剤などの注射が必要となります。

HAEの治療は近年新しい薬剤が開発されています。

大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学のホームページに詳しくまとめられているので、より深く知りたい人は見てみてください。

以上、ご参考になればうれしいです。

それでは。

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