みなさんは、「ユマニチュード」という言葉を聞いたことはありますか?
フランス語で「人間らしさを取り戻す」を意味するこの言葉、フランス発症の認知機能が低下した方のケアの方法として今注目を集めています。
2021年の夏にご紹介した内容ですが、わかりにくい記載を修正して改めてご紹介します。
ユマニチュードについて
ユマニチュードは1979年にフランスで考案されました。
認知機能が低下した方の介護では、ある時は穏やかにされていても、別の時には激しくケアを拒絶されることもあります。その状況を詳しく観察することで、「ケアの本質とは何か」を求めることで考案された技法です。
ユマニチュードの哲学
ユマニチュードの根本には、「人間は生まれながらにして自由であり、平等であり、互いに同胞の精神をもって行動する」という理念があります。ケアをする技術があっても使い方が間違っていてはよくありません。
この、自由・平等・友愛の精神をもって、ケアを行うことが重要とされています。
ユマニチュードの4つの柱
ユマニチュードでは「見る」「話す」「触れる」「立つ」が「ケアの4つの柱」としています。
このケアの柱を「相手のことを大切に思っていることを伝えるため」に使うことで、その人のもつ能力を奪わず、健康を向上したり維持することができる、と考えられています。
ユマニチュードの5つのステップ
ユマニチュードではすべてのケアを一連の物語の様な「5つのステップ」で実施されます。
この手順は
- 出会いの準備:自分の来訪を告げ、相手の領域に入って良いと許可を得る
- ケアの準備:ケアの合意を得る
- 近くの連結:いわゆるケアの実施 話す・触れる
- 感情の固定:ケアの後で共に良い時間を過ごしたことを振り返る
- 再会の約束:次のケアを受け入れてもらうための準備
からなり、各ステップで上記の4つの柱を用います。
私はユマニチュードに関心があり、講演を聞いたりしたことはあるもののちゃんと学んだことはありません。
詳しくは日本ユマニチュード学会のHPをご覧ください。
参考書籍
〇ユマニチュードと看護
以上、ご参考になればうれしいです。それでは。